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自己効力感と自己肯定感の違い

  • 執筆者の写真: いさむ 小林
    いさむ 小林
  • 2024年1月15日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年4月21日


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ふだん心理支援の仕事をしていると、「自分に自信がもてません」という相談が多くあります。


能力や容姿にも問題がなさそうなのにどうしても自信がもてないという方がいらっしゃいます。

自信がほしくていろんなことにがんばってはいるけど、自信がもてない。

 

 

そのがんばるベクトルは正しいのか?

 

今回はそのような話をしたいと思います。



▼目次


 

 

自己効力感と自己肯定感の違い


そもそも自信とは一体なんでしょうか?

 

自己効力感と自己肯定感に分けて考えると理解しやすくなります。

 

まず自己効力感ですが、「私には、○○をする力がある」というものです。

「勉強に自信があります」とか「会話に自信があります」とか特定の物事についての自信です。

 

自己肯定感のほうは、「私は私でいい」という自分を肯定する気持ちです。

良いところもダメなところもまるごと自分を肯定する感覚です。

私は生きていていいんだという安心感をもたらしてくれるものです。

 

「自分に自信がもてない」という方は、後者の自己肯定感が低い場合が多いです。

 



自己肯定感の育ち方


自己肯定感は幼いころから周囲から自分を大切に扱ってもらえた経験の積み重ねで育ったりします。

あるいは、生まれ持った感性によって自己肯定感の高低に影響することもあります。

 

自己肯定感を育てるためには、大人になってからも人に大切にされる経験を積み重ねること、自分独自の感覚を自分で肯定することが大事になります。

 



がんばる方向の間違い


ですが、自分で自分を認めることができない方が多いです。

他人に認められようとがんばる方が多いです。

周りの期待に応えるためにがんばっている方が多いです。

 

でもそのがんばるベクトルは自己肯定感ではなく、自己効力感のほうに向いてしまっています。

 

 

私もふだん心理支援の仕事をしていて、このことに気づけないことがあります。

 

「自信がありません」という方にどうにかして自信をもってもらおうとして、その方の能力や結果をほめます。

それでもいっこうに自信を感じてもらえません。

そんなときは、私の働きかけのベクトルも間違っているのです。

 

本当に必要なのは、いいところもそうでないところもまるごと認めてあげることなのだと思います。

 



満たされなかった自己肯定感


数年前、有名な俳優の方々が続いてお亡くなりになりました。

活躍されていた方々だっただけにどうして?とショックでした。

 

誰もがうらやむ容姿や才能があって俳優として活躍されていました。

才能というのは努力によるものだと思うので、相当の努力をされていたのではないかと想像します。

周囲から評価されますから、きっと自分の努力や才能はわかっていたのではないかと思います。

それでもいくらがんばっても満たされないものがあったのではないでしょうか。

 

私は彼らのことを詳しく知っているわけではないので実際のところはわかりません。

それでも彼らに本当に必要なのは何だったのか考えています。

 

そのままの自分で生きていてもいいと思える自己肯定感を本当は必要としていたのではないでしょうか。

 

 

今回は自信がない人のがんばるベクトルは正しいのか。

自信を自己効力感と自己肯定感に分けて考えましょうという話でした。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 
 
 

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