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親子関係のズレを起こす2つのくい違い

  • 執筆者の写真: いさむ 小林
    いさむ 小林
  • 2024年4月21日
  • 読了時間: 4分

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親子で同じ出来事を経験したのにもかかわらず、受け取り方が違う場合があります。

そのためにお互いに意見がくい違い、反論し合うこともあります。


とくにもともと親子の関係が良くない場合、しばしばそのようなくい違いが起きやすくなります。


なぜ私たちは相手との間にそのようなズレが生じてしまうのか。


①記憶の違い

②感じ方の違い


の2つから説明します。


大切な人との関係の改善の参考にどうぞ。




▼目次





1. 選択的記憶(セレクティブメモリ)



記憶というのは、実は不確かなもので、自分にとって意味のあるものが残りやすいのです。

 

 

セレクティブメモリと言いますが、選択的記憶と訳されます。

 

私たちは出来事に対する記憶を取捨選択しています。

すべての記憶を覚えていようとすれば、頭がパンクしますからね。

見たり聞いたり経験したことの中でこれは自分にとって重要だと思う部分が印象に残って、他の部分はいったん忘れてしまうわけです。

 

日常的によく経験していると思います。

例えば、映画を見たり本を読んだりしても、人によって印象に残っている箇所が違いますよね。

その人の感情が動くような箇所だったわけです。

 

心が動いた箇所が全員同じだったとしたら逆に不自然ですよね。

違いがあるからこそ、感想を述べあったり、議論ができるのです。

 

感想を述べあうときには、自分とは違うからといって否定せずにそういう感じ方があるのかと理解を示すことが大事です。

 

 

このセレクティブメモリは親子関係の中でもよく見られます

 

親子間で過去の出来事の記憶が異なっていて、言い合いになることがありますよね。

子どもから過去に親からこんなことを言われて傷ついて今でも根に持っていると言われて、親としてはそんなことを言った覚えがないという具合です。

 

事実がどうだったかというのは今となっては誰にもわかりませんよね。

人生のすべてをビデオ録画でもしないかぎりわかりません。

 

子どもにとっては自分の人生を左右するくらい重大なことだと受け取ったのかもしれませんし。

親にとっては子どもが忘れているほかの出来事のほうが強く印象に残っているかもしれません。





2. 物差しの違い



私たちは人それぞれ生まれ持った感性があり、同じものを見たり、経験しても違ったものとして感じることがあります。


持っている物差しが違うイメージです。

 

強い感性を持った人もいますから、そういう人はなおさら、物差しが違うということになります。

 

 

親子関係を例に考えてみます。

 

子どもが持っている物差しがミリ目盛りで、親が持っている物差しがセンチ目盛りだったとします。

同じ長さのものを見ていたとしても親は「5cm」だと言います。

しかし、子どもの方からはどうやっても「4cm9mm」にしか見えない。

子どもが「4cm9mmでしょう?」と主張しても、親は「5cm」だと譲らない。

 

自己主張できない子どもならこんな受け取り方をするかもしれません。

 

「親は私のことが嫌いだからわざと意地悪しているんだ」

「自分は悪い子だから愛されていないんだ」

「きっとわたしがおかしいんだ」

 

物差しが違うのなら、お互いが見えているものを主張し合っても平行線をたどります。

 

他人も自分と同じ考えをするものだと思うのは、自分も相手もしんどくさせます。

自分と同じ考えに相手を変えようとするのはとても大変なことです。





3. 事実よりも相手の感情



事実がどうだったか、誰が正しいのかを追求しようとしても話は平行線をたどるだけです。

 

大事なポイントは、相手の感情です。

 

出来事の中のある個所で相手の感情が動いたということです。

事実がどうだったかというよりもその感情のほうを理解するのが大事です。

 

わかる必要はないと思います。

自分とは異なる感覚かもしれませんから。

 

それでもそういう感じ方があるんだと理解を示すことが大切です。

相手の感じ方に理解を示すことは、相手を尊重することになりますからね。

 

 

人間関係がこじれないようにするには、以下を理解しましょう。


・人は自分にとって意味のある記憶を残しやすい。

・感じ方の物差しが異なる。



大切な人との関係でぜひ意識してみてください。

 

 
 
 

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