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ぼんやりした不安の解消法

  • 執筆者の写真: いさむ 小林
    いさむ 小林
  • 2024年1月27日
  • 読了時間: 6分

更新日:2024年4月22日


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こんな不安ってありませんか?

 

「将来についてなんとなく不安」

「今度の仕事のプロジェクトのことが気になって仕方がない」

「一人でいると不安な考えばかりする」

 

こういった今すぐ解決できる問題ではないような漠然とした不安です。

こういった不安をどうやったら消すことができるのか、その話をしようと思います。

 

 

まず思い出してほしいのです。

 

こういう漠然とした不安が増える時というのは、頭だけで考えている時ではありませんか?

 

じっと動かずに頭だけで考えているときに不安は増えます。

 

ですので、ぼんやりとした不安を解消する方法は行動することです。

不安は何もしないと増えますが、行動すると減るのです。

 

 

こう言うと、「すでにそんなことは知っています」と思われるかもしれません。

 

ですので、なぜ不安が行動することによって減るのか、その理由と、

具体的にどのような行動をすればよいのかを紹介します。




▼目次





1. 不安のメカニズム



そもそも不安とは何かという話です。

 

不安な状態とは、脳内物質のノルアドレナリンが分泌されている状態です。

 

ノルアドレナリンはリラックスした状態とは反対で緊張や不安、恐怖を感じた時に分泌されます。

 

 

原始人の頃まで遡って考えていきます。

 

原始人の生活では外で猛獣と遭遇したり、他の部族に襲撃されたりという、命の危険にさらされる場面が多くありました。

 

この時に「闘うか逃げるか」を瞬時に判断して行動しなければいけませんでした。

その際にノルアドレナリンが出て心拍数が増加して体中に血液が行き渡り、筋肉を素早く動かせる状態になります。

 

これを「闘争‐逃走反応」と呼び、瞬時に行動するための反応です。

不安はネガティブな感情ですが、身を守るために必要な感情でもあったのです。

 

 

現代に戻りますが、私たちの生活では、外を歩いていて猛獣や敵の部族に襲撃されることは、まずありませんよね。

 

現代の私たちにとっての不安の対象は、人間関係とか仕事とか将来とかに変わっていますよね。

ただし、ここで重要なのが脳のメカニズムは原始時代の頃と変わっていないことなのです。

 

 

原始時代では不安の対象ははっきりしていました。

解消法も敵から逃げたり闘って勝ったりとはっきりしていたのです。

 

今は不安の対象がはっきりしていないために慢性的な不安状態になりやすいのです。

 

ノルアドレナリンが出続けるとホルモンバランスが崩れます。

 

それによって、神経症、パニック障害、うつ病を引き起こすこともあります。

 

 

作家の芥川龍之介は自らの命を絶っていますが、その時の手記にぼんやりとした不安について書いています。

 


人が命を絶つのは、生活難や病苦、精神的苦痛だけが動機ではない。
自分の場合は、将来に対する「ぼんやりとした不安」である。

 


 

ちょっと暗くなりましたが、話を戻してこう考えてみましょう。

 

ノルアドレナリンというのは、ピンチの状態に陥った時に「早く行動して脱出する」ためのエナジードリンクだと考えましょう。

 

行動せずにじっとして考えることは、エナジーを注入されたまま思いを巡らせている状態です。

 

 

 

以上は、不安のメカニズムを説明してきました。





2. 人に「話す」(不安を減らす行動 その1)



ここからはぼんやりとした不安を軽減させるためにどのような行動をしたらよいかを話します。

 

 

もちろん一番良いのは、不安の原因となっている問題と解決策がはっきりしていて、すぐに解決に向けて行動することです。

 

しかし、それがはっきりしていないから困っています。

 

 

今回は不安が軽減する3つの行動を説明します。

 

 

まず一つ目の行動は、人に「話す」ことです。

 

誰かに自分の不安な気持ちを話したり相談することです。

これは当たり前に思えて意外とできていなかったりします。

 

「相談しても何も解決しないから」と思うかもしれません。

 

しかし、人に話すことには効果があります。

 

 

まず、言葉にして人に話すことで自分の中で問題や解決策が整理されることです。

 

1人で考えているよりも人に話すことで整理することができた、

そういった経験はあなたにもあるのではないでしょうか。

 

 

もう一つの効果は対処法がわかってくることで自分で「コントロール可能」であると思えることです。

 

問題が解決できていないままでも、状況を自分でコントロールできる感覚があると、ストレスや不安は軽減します。

 

ぜひ人に話してみてください。





3. 紙に「書く」(不安を減らす行動 その2)



不安が軽減する行動の2つ目は、不安を紙に「書く」ことです。

 

この方法なら話す相手がいなくても一人で行えます。

 

手を動かして書くという行為は、脳を活性化させます。

膠着していた思考が動き出して頭の中が整理されます。

 

打ち込みよりも手を動かして紙に書くという方が脳が活性化されると言われています。

 

エクスプレッシブ・ライティングという方法があります。

 

これは思ったことや感情を素直に書き出すものです。

「自分を良く見せよう」とか「自分の感情を抑えよう」とか思わずに吐き出すように書く感じです。

 

気持ちが軽くなってずいぶん楽になります。

 

時間が経ってから冷静に見返すと

「あの時はこんなつまらないことで悩んでいたのか」

「時が経てばどうでもよくなるんだな」

と思えるようにもなります。

 

 

私はよくToDoリストにしてやることを整理しています。

 

何をやればよいのか、どのくらいの量があるのかわからないともやもやします。

「意外と少ない」とか「とりあえずこれをやる」とはっきりすると不安は軽減します。

 

特に1日の仕事の終わりに翌日のToDoリストを整理すると、すっきりしてその後の時間を過ごせます。

 

ぜひ紙に書き出すことをやってみてください。





4. 体を「動かす」(不安を減らす行動 その3)



不安が軽減する行動の最後3つ目は、不安を感じたら「体を動かす」ことです。

 

試しに不安を感じてきたら筋トレを30分くらいしてみてください。

ずいぶんすっきりしてくると思います。

 

 

ノルアドレナリンが出る目的はなんでしたっけ?

 

ピンチから「早く行動して脱出する」ための体の状態にすることでしたね。

身体を動かすことによって、ノルアドレナリンも正常な状態に戻って、不安も軽減していきます。

 

そのことをどうか覚えておいてください。

 

 


以上、ぼんやりとした不安のメカニズムと解消方法を説明してきました。

 

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

 
 
 

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